かつしか区民大学講座『「いのちの居場所」こども食堂』 2020.02.19
リポーターのおくたともこです。
私が気になる葛飾区内のイベントにおじゃまして、このブログをご覧の方だけにその魅力をお届けします!
今回は…2月16日(日)に開催された、かつしか区民大学講座『「いのちの居場所」こども食堂~すべての子どもが希望を持てる葛飾に~』をご紹介。
金町地区センターで開催された講座には、テーマへの関心が高いためか、あいにくの天気にも関わらず、当日参加の方も含め定員60名を大幅に上回る多くの方が集まりました。会場入口ではフードドライブの受付も行い、鏡餅や缶詰などが持ち込まれていました。
第1部は、遊び・学び・暮らしのサポートなど、地域の子供を地域で見守り育てる活動をされているNPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク理事長の栗林知絵子さんによる講演。進行役は葛飾区内で3か所の子ども食堂を運営するNPO法人レインボーリボン代表の緒方美穂子さん。緒方さんは2014年のテレビ番組で栗林さんの取材映像を見て感銘し、今の活動を始められたとのことでした。
栗林さんは、「公園で出会った子供にお腹がすいたと言われればおにぎりを持っていくし、高校に行けないかもしれないと言われたら家に呼んで勉強してもらう、そういうあたりまえのことがこの活動を始めたきっかけ。ただの“おせっかいおばさん”です」と笑顔で話されました。居場所があれば子供のつぶやきがキャッチできる、やっているうちに地域の資源が集まってくる、そして人との繋がりも生まれて、行政や様々な団体とも連携できるようになるのだといいます。ただどうしても「子育ては親がやるもの」という反対の声も上がるため、理解してもらうために3年かけて啓発などの全国ツアーをおこなったそうです。
第2部は、お2人に加え、石原啓子さん(NPO法人ハーフタイム理事長)と大坂智美さん(NPO法人パルシック)、そして自ら子ども食堂の運営もされていて、この講座の企画者でもある岡村明さんによるパネルディスカッションです。
石原さんは、主に貧困やいじめ、不登校などの子供を対象に支援をされていて、大学生のボランティアさん等と子供の居場所作りを行っています。「子供たちにとっても、年齢の近い大学生と触れ合うことはとても意義があること」だとおっしゃられました。白鳥にあるみんかふぇで子ども食堂を運営する大坂さんは「他人と食事を共にすることは特に重要で、子ども食堂はひとつのツール。学校でも家庭でもない“第3の居場所”が必要です」とのこと。また、民生委員児童委員でもある岡村さんは、最も弱者である子供たちに何か支援ができないかと4年前に子ども食堂を立ち上げたそう。「福祉サービスは充実してきているが、対象から外れる子供や家族を普段のつながりの中から見つけて対応することが重要だ」と話されました。質問タイムの後、最後に栗林さんから「豊島区でも葛飾区でも、できることをやっていきましょう!」とエールをいただきました。
全国に3000か所以上あるといわれ、増え続ける「子ども食堂」。区内には現在12か所あり、将来は70カ所まで増やすことを目標にされています。ご飯が食べられるだけでなく、学習支援を行っているところも多く、年々、国籍も多様になっているとのこと。「1日だけでもいいのでボランティアに来て、どんなところか知って欲しい」と緒方さんが呼びかけました。
あたりまえの「おせっかい」が浸透していきますように!
葛飾区内の「子ども食堂」の詳細やマップはこちら。
◆かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワーク(外部サイト)
https://katsushika-kodomoshokudou.net/
シリーズ第2回「地域交流拠点・こども食堂」(講師:湯浅誠氏)が3月28日(土)に開催されます。
◆葛飾区イベント情報(外部サイト)
http://www.city.katsushika.lg.jp/event/1000106/1022543.html
◇かつしか区民大学について(外部サイト)
http://www.city.katsushika.lg.jp/kurashi/1000058/1002752/1002836.html