リポーター BLOG

JOBANアートアンブレラ 2021.11.30


リポーターのおくたともこです。
私が気になる葛飾区内のイベントや場所におじゃまして、このブログをご覧の方だけにその魅力をお届けします!

今回は…11月14日にかつしかシンフォニーヒルズで開催された「JOBANアートアンブレラ」をご紹介。

JOBANアートアンブレラ)看板 JOBANアートアンブレラ)全体の様子

「JOBANアートアンブレラ」とは、JR東日本の引き取り手のない忘れ物傘にイラストを描いたり色を塗ったりして、自分だけのアート傘を作るワークショップ。JR常磐線沿線のイメージアップと地域活性化を図ることを目的に「JOBANアートライン協議会」のイベントとして毎年おこなわれています。これまでは「かつしか国際交流まつり」に併せて実施されていましたが、コロナ禍でオンライン配信となり、今年は単独での開催です。
秋晴れの日曜日、久しぶりの体験型イベントということもあって100名近くの方が来場されました。

アートアンブレラ)ビニール傘 JOBANアートアンブレラ)絵柄シート

受付を済ませると、まずは好きな傘を選んで、次に絵柄の書かれたシートを選びます。
用意された絵柄は、イベントを主催する「JOBANアートライン協議会」の4つの区と4つの市(葛飾区、台東区、荒川区、足立区、松戸市、柏市、我孫子市、取手市)に関連するイラストで、人気の「フクロウ」や「サクラ」「アサガオ」など約25種類。
そのうち葛飾区に由来するものは区の紋章「カ」と区の花「ハナショウブ」でしたが、次回からは葛飾区ごみ減量・3R推進キャラクターの「りー(Ree)ちゃん」にもぜひ登場してもらいましょう。

JOBANアートアンブレラ)ワークショップ JOBANアートアンブレラ)ワークショップ2

作り方は、傘の裏側にシートを貼って、それをペンでなぞっていくだけ。もちろん、シートを使わないで自由に絵を描くことも可能です。作った傘はお持ち帰りができるので、たとえ書き残しがあってもおうちで続きを描くこともできますね。

JOBANアートアンブレラ)ワークショップ3 JOBANアートアンブレラ)ワークショップ4

区のホームページや広報紙を見て参加された方が多く、「傘に絵を描くのは初めてだけどすごく楽しかった」「可愛い傘ができて嬉しい」「親子で一緒に作れるのがいい思い出になった」などの感想や「子供限定のワークショップが多いので、誰でも無料で参加できる今回のようなアートイベントをもっと増やしてもらいたい」というご意見も。
イベントを担当された葛飾区文化国際課の職員さんが「人が集まるイベントがやっと開催できて、こうして皆さんの笑顔を見られるのがとても嬉しいですね」と話されるように、皆さん本当に楽しそうでした。

JOBANアートアンブレラ)ライブペイント JOBANアートアンブレラ)ライブペイント2 JOBANアートアンブレラ)ライブペイント3

会場では東京藝術大学の学生によるライブペイントも行われていて、「傘に絵を描くのがとても楽しい」という、今回で3回目のライブペイントとなる学生さんにお話を伺いました。
「毎回それぞれの自治体に由来した絵柄を描いています。葛飾区には金魚展示場(水元公園内)があると聞いたので今回は金魚にしました。傘の地の色である水色をなるべく活かして水の風合いも出せればいいですね。」と話しながら、写真も見ずに、アクリル絵の具で水泡のひとつひとつまで、まるで本物のように描いている姿に驚くばかり。
特に気をつけたのは金魚が密集する場所と何もない空間をあえて作ることだそうで、「傘は回して使うもの。差した時にリズムがあって、どの方向から見てもウキウキするように描きたい。」とのこと。雨の日が楽しくなりそうです。

JOBANアートアンブレラ)アート傘 JOBANアートアンブレラ)アート傘2 JOBANアートアンブレラ)アート傘3

警視庁の発表によると、令和2年の落とし物傘は約24万本。前年の約35万本に比べ減ってはいるものの、コロナ禍であったことを考えるとかなり多いようにも思われます。忘れ物の保管期間は駅によって異なりますが、JR東日本では1か月となっていて、落とし主が見つからない場合には廃棄等の処分ができるようになっています。

捨てられてしまう傘を生き返らせて、世界にひとつだけの自分の傘を作る。楽しいだけでなく、それがリユースになって、さらに JR常磐線沿線エリアの活動や情報を伝えることで地域活性化にも繋がる。とても素敵な取り組みですね。
アートの力はやっぱりすごい!

 

【JOBANアートライン協議会】
JR常磐線沿線の4区4市(葛飾区、台東区、荒川区、足立区、松戸市、柏市、我孫子市、取手市)と東京藝術大学、JR東日本の東京支社がアートをキーワードとして相互に関わり、JR常磐線沿線エリアのイメージアップと活性化を図ることを目的としています。2009年に活動を開始し、これまでアートに換えてきた傘はおよそ4,000本。JOBANアートライン協議会プロデューサーの傍嶋賢さんは「かつしか若手アートコンペティション」の審査員も務められています。

◇かつしかシンフォニーヒルズ(指定管理者HP)
https://www.k-mil.gr.jp/kie/index.html
◇JOBANアートライン協議会(外部サイト)
https://www.joban-art.com/

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