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第 14 回 両さんベーゴマ大会 2022.11.25

 

お久しぶりです!リポーターのおくたともこです。
私が気になる葛飾区内のイベントや場所におじゃまして、このブログをご覧の方だけにその魅力をお届けします!

今回は…11月13日(日)に亀有リリオパークで開催された「両さんベーゴマ大会」をご紹介。

この日は雨の予報にもかかわらず、主催の亀有地区商店街協議会の皆さんと参加者の思いが伝わったのか、表彰式までは穏やかな晴天に恵まれました。午前10時30分から大会用のベーゴマを無料配布するとのことで10時前に会場に到着すると、すでに150人以上が並ぶほどの大行列でしたが、待っている間も皆さん笑顔で楽しそうです。

両さんベーゴマ大会_リリオパーク   両さんベーゴマ大会_集まる人々

ベーゴマ(貝独楽)は「鋳物」でできたコマのことで、平安時代の京都周辺が発祥とされています。
バイ貝の殻に砂や粘土を詰めて紐で廻した「バイゴマ」が始まりと言われ、コマの底面に貝のような螺旋の模様があるのはその名残でしょうか。
現在のような鉄製のベーゴマが作られたのは明治時代で、戦中は鉄が供出されていたため瀬戸物やガラス製が使われていたそうです。
戦後は子供たちに人気の遊びのひとつでしたが、時代の流れによってベーゴマを製造する工場も少しずつ減少し、今ではベーゴマ専門メーカーはただ1軒となっています。

※「鋳物」とは、高温で熱して溶かした金属を砂などで作った型に流し込み、冷やして固めた製品のこと。

両さんベーゴマ大会_大会の様子1   両さんベーゴマ大会_床(とこ)

遊び方は、床(とこ)と呼ばれる遊戯台の上で、複数名が同時にベーゴマを廻し、誰のコマが長く回転するか、または弾き出されず台の上に留まるかで競い合います。
単純なようにも思えますが、紐の巻き方やコマの持ち方、廻し方(投げ方)などにも種類やコツがあって、実は奥が深いんです。

大会で使う床は漬物樽にトラックの幌シート生地などを巻いて作ったものですが、家庭で遊ぶ場合には、デニムなどしっかりした生地の間に(布を強化するための)新聞紙をはさんで、バケツに張って、自転車の荷台ゴムなどで巻けばできるとのことで、これなら気軽に作れそうですね。

両さんベーゴマ大会_配布されたベーゴマ   両さんベーゴマ大会_大会の様子2

取材するならベーゴマを体験しなくちゃと、大会にエントリーして、まずは練習から。
大会前に、会場スタッフの「川口ベーゴマクラブ」の皆さんがベーゴマの投げ方指導や紐の巻き方を丁寧に教えてくれるので、初心者でも気軽に参加できるのがいいですね。

あらかじめ紐にコブを2つ作ってそのコブに巻き付けていく初心者向けの紐の巻き方(女巻き)とコマの持ち方を教わって、床を目指して投げてみますが、どうしても床の上に乗りません。再挑戦してみるものの、今度は紐が途中でほどけてコマが落ちてしまい…いや、難しい。何度も教わり、ようやく床の上に着地することができて、コマもきれいに廻るようになりました。

両さんベーゴマ大会_青木区長挨拶   両さんベーゴマ大会_秋本治先生挨拶

開会式には、青木区長のほか、「こちら葛飾区亀有公園前派出所(以下「こち亀」)」作者の秋本治先生も来場されて、会場は大盛り上がり。もちろん両さんも来てくれていました。

大会は、小学生以下の「小学生の部」と中学生以上の「大人の部」の2部制で行われ、3年ぶりの開催ということもあってか、400人近くの人が集まりました。それぞれブロックに分かれて4~5人1組で対戦し、2勝すると勝ち抜けで次の組と戦います。それを繰り返してブロック毎の勝利者による準決勝を行い、最後はステージ上で決勝戦です。

両さんベーゴマ大会_大会の様子3(両さん)   両さんベーゴマ大会_大会の様子4(両さん)

いよいよ12時から「大人の部」がスタート。
「チッチのチ」の合図でコマを床の上へ廻します。この「チッチのチ」は、「いっせーのっせ」や「よーい、ドン」にあたる掛け声のことで、なんだか可愛いですよね。
床に水平に、手首を使わない、投げるというより紐を引くようにすることが大事だと廻すコツを教えてもらい、そのとおりにやってみると、床の上にちゃんと乗って、その後なんと1勝しました!

両さんベーゴマ大会_大会の様子5   両さんベーゴマ大会_大会の様子6

準決勝や決勝など、レベルが上がるほどなかなか決まらない勝負もあって、応援していてもつい熱が入ります。
年齢も性別も関係なく、最後までどちらが勝つかわからないところがベーゴマの面白さではないでしょうか。

優勝・準優勝・3位・4位には、「こち亀」の絵柄が書かれた特製ベーゴマや商店街の買い物券、両さんどら焼きが、「小学生の部」では大きな玩具などが贈呈されたほか、各ブロック優勝者にも特製のベーゴマが贈られました。

両さんベーゴマ大会_景品1   両さんベーゴマ大会_景品2

「大人の部」優勝者は埼玉から参加した生粋の両さんファンの方で、同じく熱心なファンの方と会場で交流を深めていましたが、こういうのもこの大会の魅力のひとつ。見せてもらった貴重な両さんグッズや自慢の写真コレクションにも両さん愛が溢れていました。

会場の皆さんにお話を伺うと、「ベーゴマが得意な息子と毎年一緒に参加しています」「日頃から家で子供たちとベーゴマで遊んでいます」など、ベーゴマが家族のコミュニケーションツールになっているようでした。
その他にも、「楽しそうなので初めて参加した」という大学生や、幼稚園の年少からやっていて今回見事4位の年長さんの男の子、さらには小さい床の上でベーゴマを廻しているツワモノまでいて、年齢も目的も様々なベーゴマの広がりを感じることができました。

両さんベーゴマ大会_優勝者   両さんベーゴマ大会_小さい床(とこ)

「こち亀」にはしばしばベーゴマが登場しますが、第94巻9話【ベーゴマ名人両津!!の巻】では両さんが紐の巻き方やコマの持ち方、廻し方のポイントなど熱く解説していますので、必見です。

この記事を読んでベーゴマでをやってみたいと思った方は、「柴又ハイカラ横丁」でも購入が可能ですので、ぜひ!

©秋本治・アトリエびーだま/集英社
©秋本治・アトリエびーだま/集英社・ADK

◇亀有地区商店街協議会(外部サイト)
http://yydotto.com/kameshoukyou/

◇柴又ハイカラ横丁&おもちゃ博物館(外部サイト)
http://www2.odn.ne.jp/shibamata/index.html

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