Morning Journal

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かつしかの頑張っている会社 5/8(金)放送分 2020.05.22

毎週月曜~金曜7:30~9:00生放送(※現在一時的に8:00開始)

かつしかFM「Morning Journal」では、新型コロナウィルスに負けない、新しい挑戦をしている企業さんや団体さんにインタビューを行っています。

【インタビュー全文字起こし】

「支援の輪を広げよう!かつしかの頑張っている会社」

5月7日(木)は
株式会社タグチゴムさんに電話を繋ぎました。

お話しいただいたのは、常務取締役 田口郁男さんです。

阿部:株式会社タグチゴム 常務取締役 田口郁男(いくお)さん にご出演いただきます。今日はどうぞ宜しくお願い致します。

田口さん:よろしくお願いします。

阿部:まずは、田口さんのご紹介からさせていただきます。
創業71年のゴム部品製造業として東南アジアへ進出し実績をあげた葛飾区のゴム工業会屈指の会社です。常務の田口さんは葛飾区産業フェアの実行委員など地域振興にもご尽力されています。

今回の新型コロナウィルスの影響はゴム工業界ではどのような状況ですか?

田口:ゴムという原材料の約7割が自動車向けに使用されております。自動車メーカーのライン停止措置は多くのゴム製造業に多大な影響を与えている、またはこれから与えると思います。また残りの3割の使用先は弱電、建築、医療、玩具などですが、こちらは自動車と比較すると影響は軽微な印象です。
我々はコロナ終息後の経済状況を予測するため、様々な情報収集、情報交換を日々行っております。そこで私が主宰する若手経営者の会、ものコト100(ワンハンドレッド)を活用しております。

阿部:なるほど。先ほどありましたが7割が自動車向け、その自動車業界もかなり厳しいようですけれど、そういった中で田口さんも色々ご苦労があると思いますが、今出てきたものコト100(ワンハンドレッド)について伺いたいのですが?

田口さん:ものコト100は葛飾区を中心に事業展開している若手経営者が、「葛飾から新しいものつくりやコトつくりを100個発信しよう!」という思いで活動しております。1社では達成出来ないことも集団なら道が開けます。現在は会員を3チームに分け、チームで新しいチャレンジに取り組んでいます。
経営者はときに孤独なものです。なぜなら自社の状況や困難など他人と共有がなかなか出来ないからです。しかしこの会では会員23名が信頼をもとに、いろんな悩みを打ち明けてます。そして会員が、「自分の時はこうやって乗り切った」などの解決案をどんどん教えます。

そうすることで経営課題の答えに最短でたどりつけることになります。

例としては、最近は事業承継のむずかしさがあると思うのですが、社長である父と話し合い、事業承継を早い段階で進めることが出来た会員も多く、経営安定化に成功しております。

このように10年、20年後を見据えて今動くために、信頼できる仲間を手を取り合い、仕事の相談もしながらお願い出来る仕事はお願いして助け合います。

また、4月末にZOOMを利用した初のリモート総会を開催致しました。この時、私は会長から身を引き、次の代へとバトンを渡しました。コロナで会えない状況化を新しいチャレンジの場ととらえ、前向きに活動を続けます。

阿部:やっぱり独りで何かやろうと思っても、なかなか何をやっていいかわからないですが、3人寄れば文殊の知恵と言うように、みんなで色々なアイディアを出し合って前向きにとらえるという、そういう気持ちはとても大事ですよね。

田口さん:そうですね、我々自身も例えば一社で「こういう事をやりたい」と言ってもなかなか動いてもらえないもどかしさがあった中、団体としてお願いをする…例えば行政でしたら陳情するという様な形で意外と前へ進めるというのは分かりまして、やはり団体として同じ意思を持った人間が何かをするという時は、ひとりより絶対に大きな力が生まれるのだなという事がよくわかりました。

阿部さん:そうですよね。今回のコロナを受けて、メンバーの皆さんからはどういったアイディアが出てきたんですか?

田口さん:今では、我々も同業者ではなく異業者なので、サービス業から製造業と多岐にわたる会員の方がいて、そこで自分たちの状況を色々聞くなどすることで、日本の各状況というのがよく分かりました。

そこで、「この業界というのは酷い目にあっている、けれどこの業界は顕著だな」という事が分かると、「じゃあ、そこに向けて注力を注ぐ方が今は良いのではないか」とった形で、経営の方針、進む方向というのが少しずつ見えてくるということがあります。

現在では、自動車はダメだけれど、建築の業界はフル稼働に近い状態で行われていまして、建築業界が非常に熱いという事が分かるといった状態ですね。

阿部:そうですか。あと、ZOOMを使ったリモート総会、こちらについてもお伺いしたのですが?

田口さん:こちらはですね、我々も年に2回の総会を行っているんですけれど、我々が最初に考えていたのが、会員の意見にリモートワークというものが入っていまして、「リモートワークをウチの会社で出来るのかな」という事を仲間内に相談してみました。

その時に“出来る部門”と“出来ない部門”があるという事がよく分かったと。

直接物を作っている所を、遠隔で操作することは出来ないのですが、「じゃあ、どの部分がリモートワーク出来るね」というのがなんとなく見えてきた時に、ZOOMを使った総会というものを1回自分たちで体験するという事によって、自社に持ち帰ることができるのではないかと、知見が得られるのではないかと実践してみたんです。

その時にZOOMを使いましたが、全く問題なくできました。

この経験で「ZOOMを使うと、これだけ自分たちの経営者として使える自分の時間の削減」移動や拘束時間を非常に効率的に使えるという事が分かりました。

そういった意味で、我々中小零細企業は上手く使うことを前向きに考えたほうが、会社にとって得ではないかという事が分かりました。

阿部:本当にそうですね、こういった中でも一歩一歩進化しているなというのが今のお話でよく分かりますので。

今後に向けて、先ほどの「モノ・コト・100」のメンバーの皆さんとどのような取り組みをされていきますか?

田口さん:今後私は顧問として会を裏から支えていきたいと思いますが、葛飾の若手経営者とどんどん交流し、輪を広げたいですね。

これからは人手不足からこの部品がないから、この完成品が作れない。結果として完成品の製造を辞めてしまうような事態が頻発すると思われます。その時我々が仲間内で問題になった部品を作れたら、完成品を継続出来るといった事が起きるかもしれません。
そのような『ものつくり、ことつくり』の地元サプライチェーンとなれたら素晴らしいと思います。現に会員間で問題解決が出来て、顧客に喜んでもらえた事例もあります。
ですから、1部品なのですが、作れないがために無くなってしまう、それで結局仕事も無くなってしまう、という所を

「新しい仕事を得る」→「そしてお客さんも継続して物を作ることが出来る」という事で、win-winの関係が築き上げられたのではないかと思っています。

そういった意味で、若手経営者に必要な知見や経験を早い段階で得ることでより良い経営者になれるよう、会の活動を通じて自分磨きをしたいと思います。

阿部:素晴らしい

田口さん:そして自社を発展させ、生まれ育った葛飾に貢献したいと思っています。
会の活動についてはFacebookや会のホームページで発信しております。沢山の「イイね!」をお待ちしております。

阿部:最後になりますが、リスナーの皆様にひと言お願いします。

田口さん:葛飾区は非常に中小零細企業が多くて、それでも一生懸命頑張っている企業が非常に多いです。そして、ものコト100が活動していくうえで、孤独な経営者・相談できる仲間がいないという事もよく分かりました。そういった意味で、会の活動は葛飾区の経営者・特に若手経営者の受け皿になれたらと思っています。
これからも葛飾区の輪を広げて頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。

阿部:そうですね、今はソーシャルディスタンスというものが、ひとつのワードになっていますけれど、ただ心の絆がある事こそが葛飾・下町の強みという部分がありますからね。
そこのところで今後とも、頑張っていただきたいと思います。
今朝はありがとうございました。

田口さん:ありがとうございました。

株式会社タグチゴム
所在地: 葛飾区立石3-11-12
電話:03-3694-6211
公式サイト:http://www.taguchi-rubber.com/

ものコト100(ワンハンドレッド)
公式サイト:https://monokoto100.tokyo/
Facebookページ:https://www.facebook.com/monokoto100/

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